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「公社債店頭取引における公正性確保のためのガイドラインについて」 自主規制規則・債券関係 | 日本証券業協会

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Academic year: 2018

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(1)

公社債店頭取引における公正性確保のためのガイドラインについて

(平10. 10. 7)

1.趣 旨

本協会の定める「公社債の店頭売買の参考値等の発表及び売買値段に関する規則」により、協会員は協会 員と顧客(他の協会員を含む。以下同じ。)との間の公社債店頭売買において、取引の公正性を確保するため に、社内管理体制を整備することが求められている。本ガイドラインは協会員の社内管理体制整備の参考に 資するためのものである。

なお、取引の公正性については、当該取引に係るすべての要因を考慮し判定されるべきものであり、本ガ イドラインにより、協会員の公社債店頭売買における公正性が必ずしも確保されるものではないことに留意 されたい。

2.ガイドライン

内 容 備 考

( 1) 社内における基準となる時価

① 社内における基準となる時価(以下「社内時価」という。) とは、協会員が顧客と取引を行うに当たって準拠すべき価 格(価格を表示することができない国債の入札前取引につ いては、当該取引に係る複利利回り(変動利付国債につい ては基準金利に対するスプレッド。以下同じ。))であり、 前営業日午後3時現在における実勢価格とする。実勢価格 とは、「客観的に公正妥当と判断する価格」をいうものとす る。

② 社内時価については、その入手方法及び算定方法に継続 性が確保されなくてはならない。協会員は、顧客との取引 における公正性を挙証するため、当該社内時価について、 毎日整理・保存するものとする。なお、当該社内時価を一 定のルールにおいて算出している場合には、その根拠を整 理・保存することで足りるものとする。

③ 上記②にもかかわらず、当該社内時価の入手が困難であ り、又は、継続的な算定を行っていなかった銘柄について は、合理的かつ適正な方法により社内時価を算定するもの とし、その際の算定方法の基礎となる資料を整理・保存す るものとする。

<社内時価の考え方>

・ 社 内 時 価 は 当 日 の 取 引 開 始 に 当 た り、顧客との取引価格を判断するため の銘柄ごとのレート(又は価格)であ り、その入手の方法、算定の方法は銘 柄 ご と に 各 社 各 様 で あ っ て 構 わ な い が、顧客との取引価格の公正性の挙証 の基礎を成すものであることに留意す る。

・ 例えば、トレーディング商品勘定に お け る 時 価 を 用 い る 方 法 が 考 え ら れ る。

① 種類Aの債券については、前日(当 日付発表分)の本協会が発表する売買 参考統計値(平均値)を社内時価とす る。

② 種類Bの債券については、前日の上 場値段を社内時価とする。

(2)

内 容 備 考

( 2) 取引価格の公正性

① 協会員は、顧客との取引に当たり、社内時価を基準とし て各社で定めた一定の値幅の範囲内において、売買対象銘 柄の種類、市場環境(当日の相場変動を含む。)、協会員が 得るべき利益、銘柄固有の流動性及び信用リスク、取引金 額の規模、課税・非課税の別等を考慮して取引価格を決定 するものとする。

② この場合、顧客との取引価格が上記①の値幅の範囲内で あっても、利益保証、損失補てん等(いわゆる「異常な取 引」)に該当するものであってはならない。また、顧客との 取引価格が上記①の値幅の範囲を超える場合は、当該取引 の公正性により一層配慮しなければならない。

③ 社内時価と取引時点における実勢価格に大幅な乖離が生 じる場合には、当該乖離の状況(時系列変化)についての 説明が公正性挙証の重要な要素となるので、当該資料を併 せて保存するよう努めるものとする。社内時価と取引時点 における実勢価格に大幅な乖離が生じる状況については、 相場変動、銘柄固有の流動性及び信用リスクの変化が考え られる。

( 3) 小口取引について

① 顧客から取引所金融商品市場に上場する公社債に係る注 文を受ける際は、当該顧客に取引所金融商品市場における 取引又は店頭取引の別を確認しなければならない。 ② 協会員は、顧客から価格情報等の提供を求められた場合

には、速やかにその時点における自社の店頭の取引提示価 格を参考情報として提示するものとする。なお、取引所に おける直近の上場価格(又は最終気配)又は本協会が発表 する売買参考統計値についても顧客の求めに応じて提示す るものとする。

③ 小口投資家との取引価格は、社内時価に照らして公正性 が確保されており、かつ、小口投資家間における公平性が 確保されているものとする。

報ベンダー名等)から入手した値段を 社内時価とする。

④ 種類Dの債券については、国債(ス ワップ金利)に一定のスプレッドを加 減したものを社内時価とする。

・ 社内時価を、上記のように定義する と「実勢価格」という概念の導入が不 可避。

・ 米国においては、NASD マニュアル行 為 規 則 に お い て マ ー ク ア ッ プ 政 策 (5%政策)を定めているが、同政策 はあくまでも指針であり、規則ではな いとされている。マークアップの公正 性を判定するには、関連するすべての 要因を考慮しなければならない。した がって、マークアップのパーセンテー ジは、絶対的なものではない。 ・ 一般的には、国債先物等指標となり

得る商品の当日の実勢価格の推移、売 買対象銘柄の格付の変化等を保存すれ ば足りるものとする。

(3)

内 容 備 考 ④ 取引提示価格は、毎日これを整理・保存するものとする。

なお、当該取引提示価格を社内時価に基づき一定のルール において算出している場合には、その根拠を整理・保存す ることで足りるものとする。

⑤ 一定のルールから乖離する方法により取引提示価格を設 定した場合にも、その根拠を併せて整理・保存するものと する。

⑥ 取引提示価格から乖離した取引を行う場合は、取引の公 正性を挙証できる書類等を整理・保存するものとする。 ( 4) その他

協会員は、取引価格の算定方法等について顧客の求めがあ った場合には、口頭又は書面により、その概要について説明 するものとする。

以 上

(4)

別 紙

( 4) その他

協会員は、取引価格の算定方法等について顧客の求めがあった場合には、 口頭又は書面により、その概要等について説明するものとする。

上記の考え方(解釈)は、次のとおりであることを留意されたい。

・ 協会員は、①社内において基準となる時価(社内時価)、②当該社内時価を基準として取引に関連するすべ ての要因を考慮して取引価格を決定すること、③社内時価を基準として各社で定めた値幅について、その概 要を顧客の求めに応じ口頭又は書面により説明する。

具体的には、

⑴ 社内時価は、当日の取引開始に当たり、顧客との取引価格を判断するための銘柄毎のレート(又は価格) である。

⑵ 社内時価は、当社が顧客と取引を行うに当たって準拠すべき価格であり、前営業日午後3時時点におけ る実勢価格である。

⑶ 当社は、社内時価については、トレーディング商品勘定における時価

(注)

を用いて算定している。 ⑷ 当社は、社内時価を基準として、売買対象銘柄の種類、市場環境(当日の相場変動を含む。)、当社の得

るべき利益、銘柄固有の流動性及び信用リスク、取引金額の規模、課税・非課税の別等を考慮し、取引価 格を決定している。

⑸ 当社では、原則として、債券種類別、銘柄別に、上記⑷の要因を考慮しつつ、社内時価を基準として、 ○%の値幅の範囲内で取引価格を決定している。

等の説明を顧客に行えば十分である、との考え方(解釈)であることを留意する。

したがって、本協会は、顧客に対し、取引価格を決定するに当たって一定の算式を説明する、又は、自社の 手数料相当額(自社の得るべき利益)の数字を説明することまで求めていないことに留意されたい。

以 上

(注)

参照

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